私は政治に興味がなかったためにこの杉村太蔵という方を政治家としてどういう成果を出した人かは知らなかったし、今も知らないと思う。ただしYoutubeに出ている映像やテレビで拝見した杉村氏を見て一つは愛されキャラだなということともう一つはめちゃめちゃ明るくて人を元気にさせる人だなと思った。対談などの動画も拝見したがおそらくお話していても楽しい方だろうと思う。彼が筑波大学を中退した後に、清掃会社で働いていて掃除を担当したビルのフロアが証券会社でそこで仕事ぶりが認められ、証券会社のアシスタントアナリストのアシスタントから仕事を始め、ある時政局が株価に与える影響のリサーチを命じられた時に自民党のホームページにあたり、その時ちょうど立候補者を自民党が探していて、論文を書いたら通って選挙に出たら通って議員を志してからわずか一カ月で国会議員になり、その後2週間で謝罪会見という。。。ジェットコースターのような人生。その後特に彼の動向をチェックしたことはなかったが元衆議院議員の肩書で今は投資家という。何をしているのかが気になってしまって本を手に取った。
正直に言うとお金に関しては実際に増やし方のテクニックなどは書いてなくてお金に対する考え方、副業や投資を薦めはするもののよく考えてくださいねという感じだった。お金に対してはあまり目新しいこと書いていなかったように前半は思っていたが後半になってこの本はちょっと違うかなと思い出した。やはり自分で投資をして事業を起こしている人は違うなと思った。
まず前半でこの人らしい視点だなと思ったのは国会議員の使い方のアドバイス。おそらく今までのお金の本でもこういったことに言及する本はなかったと思う。民主主義の日本だが資本主義のと一緒で使い倒している日本人って実はなかなかいない。よく国会議員は人の話を聞かないとか世間知らずとかいうが国会議員からしたら陳情なり選挙で関わる人々に周りに囲まれているわけで普段から政治に関わろうとしない人の意見が伝わらないのは当たり前だ。だから気おくれせずにいろいろと質問したりお願いしてもいいのだなとわかった。議員は我々民意の代表なのだから議員が言えば役所も動くということもなるほどと思った。
中盤くらいでは太蔵流投資方法や基本的な会社の健全性の見方などが書かれていてこれはこれで面白かった。きちんと勉強している人には太蔵氏が使っている基準はこれが彼流なんだと考えられるしそこに理由が書いてあるのも参考になる。初心者は盲目的に彼が示した7つの指標を理解してチェックしてみるだけでも参考になると思う。僕自身も投資家の一人であるが海外に住んでいるので日本株には直接投資していないながらもやはり日本人には一人でも多く投資をしてもらいたいしその中から一部でも本当の投資家が生まれてきてほしい。積み立てNISAからでもiDeCoでもいいから早く始めてほしいしその中でも興味を持った人はどんどん投資をしてほしい。今は20代や30代の人で投資をしている人が増えてきているようだし、積み立てNISAの口座開設数を見ていてもかなりのスピードで伸びている。なるべく多くの人が投資家としての視点を生きていくうえで身に着けてほしいと思う。
後半で政策への提言がされていてこれにはこれはなかなか彼にしか書けないことだと思う。高齢者ベーシックインカム、現預金の相続税100%、配当金非課税制度、スーパープレミアム上場企業、ESG投資の促し方、働き方改革、社会人の学びの無償化などの提案はとても参考になったし納得感のある提案だった
特に投資家として杉村氏がやられている北海道音威子府の実験の話、旭川の商店会の復興プロジェクトの話はとても面白かった。こういう人がどんどん増えるといいのになと思う。自分も投資家のはしくれとしてこういったプロジェクトに少しでも参加できればいいなとおもう。そう思う人がそしてお金を出せる人が日本でも一人でも多くいればそれだけ日本でも成功確率が上がると思う。
最後に本当に参考になったのは彼が言ったマクロ経済政策に対する5つのポイント問うことで、①金利、②税制、③財政、④規制、⑤通商の五つが時の政権が取れるマクロ経済政策で、逆に言えばこの5つの組み合わせしかないということを教えてくれたことだった。これは大変勉強になった。これらの視点を元に彼は小泉政権、安倍政権、菅政権をまとめているがこういった分析ができることによって自分自身もこれからの政権を評価する基準ができると思う。
金利は下げて、税制は減税で、財政は支出拡大、規制は緩和、通商政策は自由貿易志向が良さそうだと個人的にはまたは直感的には思ってしまうが、これは実際にはどうなんだろう。でもこれから勉強するにしてもかなり方針が立ちやすくなったと思う。元気な日本にするとか豊かに日本にするとかどうでもよくてこれらに対して政治家がどういったポジションを取っているかを政治家からハッキリと語って欲しいし、国民もきちんと確かめて投票していきたいし、投資もしていきたい。この本はとても勉強になった。